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一日店長の費用と取り分 ― 相場がひとつの数字にならない理由

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一日店長は、いくらかかって、いくらもらえるのか。調べても数字が出てこないのは、書いている人が出し惜しんでいるからではありません。実際に募集を開いてみると、条件の形そのものが店ごとに違います。5件を開いて確かめました。

先に結論:相場はひとつの数字になりません

「一日店長の相場は◯円」と言えないのは、お金の流れる向きすら店によって違うからです。 こちらが払う店もあれば、こちらが受け取る店もあり、 どちらも発生しない店もあります。開いた5件のうち、条件を具体的に書いていた4件が、4つとも違う形でした。

  • ① お金のやり取りが発生しない
  • ② 箱代もノルマも無く、売上に応じた報酬を受け取る
  • ③ 売上の何割かを受け取る。何を売るかで割合が変わる
  • ④ 固定費を、立つ人たちで分担する

全国に10店舗以上を展開しているイベントバーエデンも、 「だれでも1日店長ができるのですか?」という質問に対して「はい、歓迎します。条件等は各店舗により異なります」と案内しています。同じチェーンの中ですら違う、ということです。

① お金のやり取りが発生しない

エンジニアが集まるバー HACK.BAR の1日店長システムは、こう書かれています。

当店と金銭のやり取り等は一切発生しない

場所と設備を使わせてもらい、売上は店のものになる。 立つ側は自分のイベントを開ける場所を得るという形です。 ⚠️ この店はスタッフの許可を得た人だけが利用でき、 事前に来店して相談することになっています。「無料だから誰でも」ではありません。

② 箱代もノルマも無く、売上に応じた報酬

新宿の1日店長バー Layover は「箱代・ノルマ無し」と書いたうえで、 「売上に応じて報酬をお渡しします」としています。 ⚠️ 割合は公開されていません。この形は下振れしても持ち出しが無いのが特徴で、 初めての人が試しやすい形と言えます。

お酒を作れなくても構わない、とも書かれています。 「常駐スタッフもいるのでお酒作った事なくてもOK」。技術ではなく、人を呼べるかが見られているということです。

③ 売上の何割か。何を売るかで割合が変わる

清澄白河の「あのひと」(運営:株式会社シゴトヒト)は、数字を公開しています。

店舗にある在庫の飲食物を販売する場合は売上の3割、持ち込みの場合は売上の7割を 業務委託費としてお支払いします。固定費などはかかりません。

店の在庫を売れば3割、自分で持ち込んだものを売れば7割。仕入れたのが誰かで、割合が変わっています。⚠️ なぜその割合なのかは書かれていないので、 ここではそう決まっているという事実だけを書きます。

この形が示しているのは、「一日店長の取り分」という単一の数字は無いということです。 同じ店の、同じ一日の中でも、何を売ったかで割合が変わります。

④ 固定費を、立つ人たちで分担する

逃げBar White Out は、月額の固定費を挙げています。 家賃17万円、光熱費約3万円、通信費約1万円、それに消耗品費。 これらを共有経費として扱う形です。

売上の分け方も決まっていて、店が提供するドリンクは店舗側が回収し、持ち込んだメニューは店長側が回収する。③と考え方は同じで、誰が用意したものかで分けるという線です。

⚠️ この形は、一晩だけというより店を継続して回すメンバーの一員になる形に近くなります。 実際、シフトは週1回・月1回・2か月に1回など自由に決められ、 前月に希望を出して確定する仕組みです。ひとりあたりいくら負担するのかは、公開されている情報からは分かりません。

何が割合を決めているのか

4つを並べると、2つのことで決まっているのが見えます。

  • 誰が用意したものを売るのか。店の在庫か、自分で持ち込んだものか
  • 誰が費用とリスクを負っているのか。場所代を店が持つのか、分担するのか

⚠️ 逆に、「集客はどちらの仕事か」は割合に現れていません。開いた5件のどれも、集客の負担を理由に割合を変えてはいませんでした。集客について何と書いてあるかは店によって違い、 明示していない募集もあります。

自分の売上を見積もる

割合が分かっても、元になる売上が分からないと計算できません。 客単価を公開している店があります。イベントバーエデンです。

平均的な客単価はお酒を飲まれる場合は2500円程度、飲まれない場合は2000円程度になります。

これはエデンの数字で、他の店に当てはまるとは限りません。 ただ桁の見当をつけるには使えます。 呼べる人数を掛ければ、その日に動く金額のおおよそが出ます。 そこに、上の①〜④のどの形かを重ねると、自分の手元にいくら残るのかが見えてきます。

⚠️ ここで「何人呼べるか」を強気に置かないことをおすすめします。 告知して来てくれる人の数は、フォロワー数とは別物です。 少なめに見て、それでも成り立つ形かどうかで選ぶほうが、 あとで困りません。

募集元に確かめること

条件が店ごとに違う以上、聞くしかありません。あとから揉めるのは、たいていこの6つです。

  • お金の向き。こちらが払うのか、受け取るのか、どちらも無いのか
  • 受け取る場合、何に対して何割か。店の在庫と持ち込みで違うか
  • 固定費があるか。あるなら、誰がいくら負担するのか
  • 受け取る時期。当日か、後日か
  • 持ち込みの可否。飾りつけ、音楽、フード、物販
  • ノルマや最低保証があるか

金額を先に聞くのは、失礼ではありません。募集を出している側も、条件が伝わらないまま当日を迎えるほうが困ります。

オンラインでやる場合

場所を借りない形だと、この記事で見た変数のうち場所代・在庫・仕入れが、まるごと無くなります。誰が用意したものを売るのかという論点も、 お出しするものが無いので出てきません。

残るのはお代をいくらにするかと、そこから引かれる手数料がいくらかの2つだけになります。

出典

この記事を書くにあたって開いたページです。に確認しました。掲載内容はその後に変わることがあります。

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