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一日店長とは ― 誰でもできる形と、芸能人が立つ形は別のもの

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一日店長とは、普段そのお店で働いていない人が、一日だけ店に立つことです。ただしこの言葉は、まったく性格の違う2つのものを指しています。調べていて話が噛み合わないと感じるとしたら、たぶんその2つが混ざっています。

ふたつの「一日店長」

ひとつは、お店が販促のために有名人を招く形です。 新装開店や新商品の発売に合わせて、タレントやスポーツ選手、アイドルが 一日だけ店頭に立ち、たすきを掛けて写真を撮る。ニュースリリースになるのはこちらで、 「一日店長」で検索すると芸能人の名前がたくさん出てくるのはそのためです。

もうひとつは、誰でも一晩だけ店に立てる形です。 バーやカフェが場所と設備を貸し、立つ人が自分でテーマを決めて、 自分の知り合いを呼んで接客する。イベントバーと呼ばれる業態や、 「1日店長募集」を常に出しているお店や、日替わりで人が立つイベントバーが これにあたります。

このページで扱うのは後者です。前者は招かれる側に選択肢がなく、 自分から「やってみたい」と思って調べる対象ではないからです。

何をするのか

店によって幅はありますが、立つ人がやることは、だいたいこの4つに収まります。

  • テーマを決める。何の日にするか、どんな人に来てほしいか
  • 告知する。自分のSNSや知り合いへの声かけで、来てくれる人を集める
  • 当日、店に立つ。注文を受けて、飲み物を出して、話す
  • 締める。片づけて、会計を合わせて、帰る

いちばん重いのは、2つめです。設備も材料も店が用意してくれるので、当日の作業そのものは教われば足ります。 けれど来る人を集めるのは、立つ人の仕事です。 お店が一日店長を受け入れるのは、その人が連れてくるお客さんを見込んでいるからで、 そこは代わってもらえません。

お金はどう決まるか

店によって違います。よく見かけるのは、この3つのどれかです。

  • お金のやり取りが発生しない。場所と設備を使わせてもらい、売上は店のものになる
  • 箱代もノルマも無く、売上に応じた報酬を受け取る
  • 売上の何割かを受け取る。店の在庫を売るか、自分で持ち込んだものを売るかで割合が変わることがある
  • 固定費(家賃・光熱費など)を、立つ人たちで分担する

実際に募集を出しているお店を開くと、この4つがそのまま出てきます。「当店と金銭のやり取り等は一切発生しない」と書いている店、 「箱代・ノルマ無し」で売上に応じた報酬とだけ書いている店、店の在庫を売れば売上の3割、自分で持ち込んだものを売れば7割と 決めている店、家賃と光熱費を共有経費として分担する形の店。

全国に10店舗以上を展開しているイベントバーでも、「条件等は各店舗により異なります」と案内されています。同じ「一日店長」でも、条件は募集ごとにまったく違うので、 相場をひとつの数字で言うことはできません。

⚠️ 金額や配分は、必ず募集元に直接ご確認ください。ここでは 「そういう形がある」という以上のことは書きません。確かめずに書いた数字は、 読んだ方が現場で困るだけです。

イベントバー・間借り・シェアバーとの違い

言葉が近いので混ざりますが、指しているものが少しずつ違います。

  • 一日店長——立つ人が主役。今日は誰の日か、が前に出る
  • イベントバー——日替わりで別の人が立つことを前提にした店の形。一日店長はその中の1日
  • 間借り——場所を借りて自分の商売をやる。営業時間帯ごと借りることが多く、期間も長め
  • シェアバー——ひとつの店を複数人で使い分ける。曜日ごとに担当が違う、といった形

重さの順で並べると、一日店長がいちばん軽いと言えます。 一晩で終わり、店を持つわけでもなく、次を続ける約束もない。 「やってみたい」から実際にやるまでの距離が、いちばん短い形です。

向いている人、向いていない人

呼べる人がいるかどうかで、ほぼ決まります。

  • 向いている——声をかけたら来てくれる人が何人かいる。会いたい人が散らばっている。自分の名前で何かをやってみたい
  • 向いていない——集客を店に期待している。飲食の現場に立つこと自体が目的になっている(それなら普通に働くほうが早い)

逆に言えば、店の経験は要りません。お酒の作り方も会計も、当日教われば足ります。 店が見ているのは、あなたが連れてくる人のほうです。

いちばん工程が多いのは、場所を探すところ

やってみたいと思ってから実際に立つまでに、いちばん工程が多いのは店を探して、日程を合わせるところです。 募集を出している店を見つけて、条件を聞いて、空いている日を確かめて、 自分の予定と合わせる。相手のある工程が4つ続きます。しかもどこか1つで折り合わなければ、また最初からになります。

その部分を無くしてしまう、という選択肢もあります。

出典

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